わたしのやり方(1)・・・左足ブレーキ

desperate hour  高齢者がアクセルとブレーキを踏み間違えて事故をおこした、そんな記事をよく見ます。認知機能の衰えが原因ということで、国は対策に苦慮しています。
 別に難しくありません。レフト・フット・ブレーキ、つまり左足でブレーキを踏めばよいのです。
 わたしはもう、1992年くらいから実践しています。
 左足ブレーキは決して難しくありません。もちろん免許取得のときから左足でいけば一番いいのですが、途中からでも、1、2ヶ月でマスターできます。最初のうちは、感覚がわからなくて、ガクンと止まってしまうかも知れませんので、後続車の追突に充分注意してください。
 ただし、ひとつ知っておいていただきたいのは、わき道から突然人が飛び出してきたとかで、とっさにパニックブレーキ(緊急ブレーキ)が踏めるようになるには、やはり半年から一年くらいはかかります(あってはならないことですが、パニックブレーキが左足で踏めるようになれば、完全にマスターしたといえるでしょう)。
 人間の足は2本です。車のペダルは(オートマなら)2個です。それぞれの足に役割を振り分けることが合理的であることは論を待ちません。
 われわれが免許を取った昭和40年代はマニュアルシフトが99パーセントでした。いまはその反対です。ほとんどの人はオートマで始めて、オートマで終わります。であれば、自動車学校のときから、オートマチック専用免許の人には、レフトフットブレーキを教えていくべきです。
 車を購入すると、取扱説明書にはだいたい「ブレーキは左足でふまないでください」と書いてあります。なぜでしょう。わたしにはわかりません。
 アメリカの自動車のブレーキペダルと欧州のそれとは、形状が異なることはご存知でしょうか。アメリカの車はほぼ百パーセント、オートマチックです。一方欧州車はもともとマニュアルシフトが標準でした。欧州車のブレーキペダルはアクセルペダルと同じ形状です。他方、アメリカ車は横長になっています。それもかっては左に長くオフセットされていました。これは、左足でもブレーキが踏めるように考えてあるからです(日本車はもともと、アメリカを主な輸出国としていましたので、ブレーキペダルも アメリカ仕様です)。アメリカ人の多くは生涯オートマしか乗らないので、最初から左足ブレーキであると、聞いたことがあります。日本もそうすればいいのです。それならば、アクセルとブレーキを間違えるなどといった事故はおこりません。

※ 余談
 左足ブレーキで、最近ひとつ困ったことがあります(あるいは、これはわたしの思い過ごしかもしれませんが...)。
 最近(2016.9)、ホンダの軽自動車を購入しました。現代の車はアクセルもブレーキもコンピュータ制御がなされていると思います。ところで、アクセルとブレーキを同時に踏むと、コンピュータが混乱するのか、思ったように動いてくれない場合があるのです。
 思うに、これはコンピュータがそんなケースを想定していないからではないでしょうか。
 コーナーを急いで曲がるときなどは、一瞬、ブレーキとアクセルが重なるときがあります。コーナー手前でブレーキをかけ、コーナーに入る直前に、ブレーキを緩めながらアクセルを踏むというのは、いってみれば、左足ブレーキ実践者の醍醐味です(そんなことをしてはダメ?)。それでいまは、軽自動車を運転するときは、確実にブレーキペダルから足を離してアクセルを踏むようにしています(実はわたしは、面倒なので、車や人が飛び出してきそうな市街地では、つねにブレーキペダルに軽く足を乗せて走行しています。ために、間一髪事故を回避したこともあります)。
 もしこれがコンピュータ制御のせいであれば、仕様の問題なので、すぐに解決できます。
【必死の逃亡者(ハンフリー・ボガード)】