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平成31年度 施政方針
■新たな社会資本の幕開け
 東海環状自動車道の大安インターチェンジ(IC)が開通し、いなべ市も高速道路のネットワークにつながります。 この大安という名は、聖徳太子が仏教研究の中心地として、道場を創建した奈良の大安寺の寺領がこの地にあったことに由来します。戦渦の絶えなかった飛鳥の昔に、太平の世と住民の安楽「天下太平、万民安楽」を願った聖徳太子の思いが「大安」という名に刻み込ま れています。この大安IC の開通を全線開通の一里塚とし、いなべ市発展の幕開けとなることを願っています。

■新たな庁舎の幕開け
 新庁舎の業務は新元号の5月7日から始まります。新庁舎は行政棟、議会棟、保健センター棟、そして、食堂と会議室を一棟にまとめたシビックコア棟と全国でもトップクラスの食の店5 店舗が集う「にぎわいの森」で構成されます。 分散していた行政機能が集約されることにより、効率的で迅速な行政運営を目指すとともに、プライバシーに配慮した専用の健診施設や障がい児の療育施設も新たに誕生します。  シビックコア棟では、行政が使用しない土日夜間の一般開放を計画しており、学生の自習室として、また、市民のワークショップや子ども食堂としての活用、さらに、庁舎前の大庇の下でのマルシェ(市場)も考えています。

■新たな産業の幕開け
 いなべ市の産業は、昭和の時代までは稲作農業が中心でした。平成の時代に入り自動車産業を中心とした工場誘致に成功し、雇用や財政を支えています。高速道路の開通を契機に更なる企業の設備投資を促すとともに、第四次産業革命の時代を迎え、次代を担う新たな産業の誘致や育成にも努めます。  株式会社デンソーの制御技術と株式会社浅井農園の栽培技術が連携した次世代の大型トマトハウスの建設も大井田の農地で進んでいます。 さらに、放置された森林に新たな価値を吹き込む森林の再生事業に取り組みます。野生動物の巣窟と化した放置森林が、満天の星空を売りにしたカートラベルの宿泊所や山地酪農の放牧地などに変身し、観光や体験を提供する新たな産業に結び付けばと考えます。 加えて、キャッシュレス決済を推進し、外国人観光客や料金徴収の利便性を高めます。 全国初の楽器のふるさと納税は、全国各地から楽器が届き、大きな反響を呼んでいます。演奏会には楽器の寄附者を招待し、まさに「寄附楽器が奏でる感謝のメロディ」となりました。楽器のふるさと納税は返礼品に頼らない寄附文化の醸成のみならず、モノを所有することから、再利用し、コトを体験する新たな文化、新たな産業の幕開けとも言えます。

■新たな学びの幕開け
 いなべ市は誕生以来、合併特例債など、国からの財政支援を最大限に活用し、教育と福祉の環境整備を最優先に取り組んできました。施設整備に対する特別な補助制度は終了しましたが、学び舎事業への集落支援員制度の活用や不登校や引きこもり対策の支援員制 度の創設等、国からの新たな補助制度を活用した財源の確保と教職員の負担軽減や支援事業の拡充を図ります。 情報通信技術(ICT)を活用した教育 で、十社小学校が文部科学大臣賞を受賞しました。このICT 教育はいなべ市の全ての小学校で始まっており、中学校への導入を検討します。電子黒板とタブレットパソコンを活用したICT 教育を充実させ、児童が興味を持ち、参加し易い授業を目指します。 また、義務教育の9 年間を見通した「小中一貫教育」を推進し、教職員の交流を活性化します。 員弁東保育園の新園舎が完成し、1歳から3 歳までの乳児にも対応した保育が始まります。そして、三重県のモ デルとなった野外体験保育や特別支援保育を全ての園で取り組み、自尊心や自己肯定感の育成に努めます。

■新たな福祉の幕開け
 人生100 年時代を迎え、地域での励まし合い、支え合いが重要となっています。いなべ市では約8 割の自治会で毎週2 回の元気づくり体験が行われ、ほぼ全ての老人クラブでふれあいサロンが、3 割を超える自治会で福祉委員会も始まっています。ほかにも、在宅での医療と介護の連携を促し、住み慣れた自宅で自分らしく人生を全うできる地域づくりを進めています。 また、親亡き後の障がい者の生活の場が必要となっています。大安ぴあハウス、あじさいの家の短期入所に続き、大安老人福祉センターを障がい者のグ ループホームに大改修し、親御さんの支えがなくとも安心して生活できる入居施設の整備を進めます。

■新たな歴史の幕開け
 「いなべ」という名は大和朝廷に仕え、東大寺建立の棟梁でもあった豪族「猪名部氏」に由来し、大化の改新により猪名部郡が誕生しました。和銅6 年(713)、政府の命により猪名部は員辨に改名され、さらに戦後、漢字の簡素化により、員辨は員弁に改められました。そして、平成15 年4 町の合併により「いなべ市」 が誕生し、平成31 年新庁舎が完成します。 しかし、いなべ市の歴史をまとめたものはありません。そこで、郷土の歴史を編纂する準備を始めたいと考えま す。歴史の編纂が新たな発展の礎となり、新たな歴史の幕明けとなると確信します。

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